2020年1月5日日曜日

日本語教育推進法元年多文化共生と多角的連携をめざして

―ふくおか日本語教室ネットワーク・ワークショップ-

 2019年6月に成立した「日本語教育推進基本法」は、外国人に対する日本語教育が国や地方公共団体の責務であることを日本政府が法律として初めて制定した点で、極めて画期的なものです。この「日本語教育推進法」は、外国人に対する日本語教育を推進することが多様な文化を尊重した活力ある共生社会の実現に資するとともに、諸外国との交流の促進並びに友好関係の維持及び発展に寄与することをうたっています。また、この基本理念にのっとり、外国人を雇用する企業に対しても、国又は地方公共団体が実施する日本語教育の推進に関する施策に協力するとともに、その雇用する外国人等及びその家族に対する日本語学習の機会の提供、その他の日本語学習に関する支援に努めることが規定されています。
 ただし、この法律では基本理念、基本方針等が示されているだけであり、各地域における具体的施策の展開はこれからになります。また、これらの理念をどう具現化していくかは、今後の国や地方公共団体の具体的施策の展開を待つのみならず、各地域で日本語教育に関わるそれぞれがどう基本理念を活かし、どう連携していくかが大きな鍵となっていきます。特に、地域における日本語教育は、子ども、就労者、留学生、移住女性など日本語学習を必要とする外国人等の結節点となる場であり、その担い手の大多数をボランティアが占めている点においても、課題が集積しています。
 そこで、本ワークショップでは、産学官民協働で地域に根差した多文化共生社会を形作っていくために、福岡各地域の日本語教室での活動の現状や課題を共有し、地域日本語教育の今後の展開に必要な提案をまとめます。これにより、日本語教育推進基本法の具体的施策の展開につなげ、行政や企業、地域、大学等の多角的連携を進める行動を起こしていきます。
 
 地域日本語教育の明日をともに考え、行動していきましょう。関心のある方は、福岡在住に限らず、ぜひ、ご参加ください。